フォー・ウェディング/★★★

会話が魅力。でも肝心の主役が・・・
フォー・ウェディング [DVD]
リチャード・カーティス脚本(「ノッティングヒルの恋人」「ブリジット・ジョーンズの日記」)がよく、出てくる英国の結婚式(とお葬式)の慣習が興味深い。また結婚式のスピーチがとても洒落ていてこの映画のハイライトになっている。
またヒュー・グラントがいい。女性に優しくもてるのになかなか結婚に踏み切れない男を好演している。また個性豊かな友人たちが脇を固めてドラマをしっかりとしたものにしている。
ただし、肝心のアンディ・マクダウェルに華がなく、ぜんぜん魅力的に見えない。役柄としては「尻軽なアメリカ女で一目でヒューを虜にする」設定なのに全然そんな風に見えないのに「尻軽女」と女友達に言われたり、これまで寝た男の何人いるなどのセリフを聞かされても見る側の気持ちが入っていかず、主軸となるドラマが盛り上がらない。結果的に脇のストーリーばかりが印象に残る作品になってしまった。
実はこれ「ノッティングヒルの恋人」のジュリア・ロバーツも同様で、どうもリチャード・カーティス作品では主役の女優のキャラがマッチしないとせっかくの脚本が生きてこないようだ。もちろん監督のマイク・ニューウェル(「狂っちゃいないぜ」「ハイ・フィデリティ」「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」)の演出も問題があるのだろうけど)。一番の原因はキャスティングにあるように見える。
なお、この仮説は未見の「ブリジット・ジョーンズの日記」「ラブ・アクチュアリー」を見て判断したい。