カプリコン・1

これぞサスペンスアクションの王道!
カプリコン・1(ワン) [DVD]
オープンニングの黒バックにクレジットが延々写し出され、ホーンや鐘を使った音楽が鳴り続けた瞬間、20年前の自分に戻ってしまった。あの当時、パニックやSFはオープニングで音楽をたっぷり聞かせて期待を盛り上げさせる手法が多かった気がする。また作曲家もここで聞かせるためにその作品のテーマに力を入れたものだ。
サスペンスを予感させる滑り出しからいきなりのどんでん返し。たまたま友人だったNASAの職員から疑惑を聞かされ調べはじめるご都合主義、ローアングルを中心としたカーチェイス、砂漠でのサバイバル、軽飛行機とヘリの追跡劇と安易な追跡ヘリの退治方法。エンディングでの話の切り方とスローモーション。

全てがこの当時(77年)の匂いを発散し、映画にのめり込み始めた時代へと引きもどす。出演者はエリオット・グールド(M★A★S★H)、ジェームズ・ブローリン(ウエストワールド)テリー・サヴァラス刑事コジャック)O・J・シンプソン(カサンドラ・クロスハル・ホルブルックダーティハリー2、大統領の陰謀)ブレンダ・ヴァッカロ(エアポート'77)。

また、ここで出てくる猫の話は印象的なのか作品の評論によく出てくる。

音楽はジェリー・ゴールドスミス。コンスタントに名曲を出しているが、ある意味一番脂ののっていた時期かもしれない。

公開時の同時上映は「オルカ」1977年新春ロードショー。同時期に封切られていた映画として「カサンドラ・クロス」「キング・コング」これらが私の映画の記憶の始まりである。

検索したらポスターやプレスシートをUPしてる方がいました。なつかしー!(http://www.cinema-time.com/m01/Capri/capricornone.html)<10/31 追加>
印象深いシーンで使われる小話を採録

ある男が旅行に出た
久しぶりの休暇だった
旅は楽しく満喫した
やがて彼は家に電話した
電話を出た兄に彼は尋ねた
”変わりはないか”
すると兄は
”お前の猫が死んだ”
彼は言った
”そういう言い方はないだろう
”もっと穏やかに言えよ”
たとえばこうだ
”猫が屋根に上がってね
リスを追ってたんだ
そしたら足をはさんだんで・・・
消防署に知らせた
かけつけた消防士が猫を助けて
おりるときに足をすべらせ猫を落とした
だから病院に運び
手を・・・手を尽くした
手術までしたんだが手遅れだった
猫は息をひきとった
そういうふうにいうもんだ”
彼は兄に続けた
”お袋は?”
兄は答えた

”屋根にいる”