塔の上のラプンツェル(2010)/★★★★★

半端ない幸福感!王道中の王道
塔の上のラプンツェル ブルーレイ(デジタルコピー & e-move付き) [Blu-ray]
これを見ると「面白い映画」って何だろうと考えさせられます。
王道中の王道、これまでも散々聞かされてきた手垢のたっぷり付いたストーリーなのに、少しも目が離せない。
さらに観終わった後に残る半端ない多幸感。傑作じゃないですか。

まず、育ての親が魔女ではないんですね。私は「キャリー」を思い出しました。(「八日目の蝉」と言う人もいますが未見なので)
どこにでもいる普通の母親像にすることにより、ファンタジーから普遍的な物語へと昇華しています。
塔を抜け出した後の解放感と罪悪感にさいなまれるラプンツェルの姿に笑いながら共感する人が多いのではないでしょうか?

さらに、ディズニーお得意のミュージカル仕立てなっているものミュージカル好きの私とっては嬉しいポイント。
これはドリームワークスにもピクサーにも出来ない技で、ディズニーでしか観ることができません。

ラプンツェルとフリン・ライダーの造詣もよい。典型的な美男美女でありながら、どこか親しみが持ているキャラクタに仕上がってします。

ただ、凄く面白いのがこれが過去のディズニー作品というよりは、むしろドリームワークス作品(特に「シュレック」)を連想させるという点です。
城からの脱出場面はシュレック2。準主役となる馬はドンキー。悪者の酒場もシュレックではお馴染み。(ピアノを弾くフック船長はまるで続編かと思わせます)
シュレック3」で髪長姫は悪役でしたが、逆にこちらは王道の演出で「お手本」をみる思いでした。


いやー!素晴らしい。